『千原ジュニアの座王』新春スペシャル

今、ダントツで日本一面白いTV番組『千原ジュニアの座王』の正月スペシャル。

 

年明け以来、この配信をま~じ~でぇ~心待ちにしていました。

0時にアマゾンTVを開いては「まだか…」を繰り返すこと20日と少し…

やっと・・・やっと・・・配信となりました~~~。

 

 
このブログでは何度も触れていますが『座王』とは関西ローカルで放送されている、芸人による大喜利番組。

『写真でひとこと』『モノボケ』などの競技の種類が書かれた椅子でイス取りゲームをし、ゲームで負けた人は座っている人を指名、その椅子に書かれている競技で対戦し、負けた方が脱落。

これを繰り返し最後のひとりに残れば優勝、というルールです。

 

シンプルですが、このルールが神。

見れば分かりますが、芸人同士の非常に高度なやり取りが繰り広げられます。

 

通常回は吉本芸人だけで行われていますが、このスペシャルでは他事務所芸人も参加し総勢30人での開催です。

よく『特番』になると番組の濃度が薄れ、意外につまらなかったりするのですが、この番組に関しては基本”椅子取りゲームの人数が増える”だけなので、その感じは薄いです(ないわけではないが…)

 

ゲスト芸人も、ただ旬の人を選んだという感じではなく、良い感じに番組にフィットする、もしくは”フィットしない”芸人をチョイスしているのでマッチアップの楽しみが増しますね。

 

 
あとスペシャルだとこの番組最大の見どころ、ベテランだろうが売れっ子だろうが、初戦で負けたら即終わりというのがより活きてきます。

 

 
てなわけで、ほどほどにネタバレしつつ流れを追っていこうかと。

 

 
オープニング、30人の出演者をさらっていくと、前回のスペシャルにも出ていたウド、飯尾、ザブングル加藤などに加え狩野英孝、原口あきまさなどグッとくる感じの人が目につき期待感が増します

納言の薄幸、Mr.シャチホコなど旬だけど”活躍しなさそうな”芸人も見るだけでクスッと出来ます。

 

 
そして開始早々、和田アキ子を振られたシャチホコが“ド緊張していて全く似ていない”という予想通りの展開、ここでもう期待しかないです。

 
てなわけで開戦。
 

 
序盤は番組屈指の実力者、ロングコードダディ 堂前が引っ張ります。

トレンディエンジェル斉藤、狩野英孝のメジャー芸人をあっさり撃破。

この人、本当に凄いわ。

知名度では雲泥の差がある中、M1チャンピオンの実力者と何があっても笑いになる天然タイプの難敵をネタのクオリティで真正面から倒す男前度が光ります。

 
しかもこのパターンの対戦は「堂前ちょっと有利」位ではドローもしくは負けになるので“KO”が求められます。
そのプレッシャーの中でしっかりと笑いを取っていく姿には感動すら覚えます。
 

 

 
一方で「鬼」と呼ばれ圧倒的な戦績を誇る笑い飯・西田が初戦で敗れる波乱も。
もっとも西田は最近、通常回でも勤続疲労を感じるのですが…

 
これは野沢雅子芸人・アイデンティティ田島の大ファインプレー。

 
出演者をみればすぐ分かりますが、田島には「ベジータ芸人・R藤本とのドラゴンボール対決」というミッションがマストで課せられています。

 
これは当然R藤本も理解していて”それをどこで出すか”というのがひとつの見どころなんですが、当然そこまでに負けちゃったら元も子もないと。

 

 
だから田島が初戦でベジータを避け、弱そうな芸人でもなく王者・西田をチョイスするというのは、色々な意味で”暴走”といえます。

番組としても序盤ということを考えれば「どっちが負けてもマイナス」でいいことない。

 

 
でも、それでもなお”イケる”のが、この座王の良いところ、真骨頂です。
”お約束”が優先される関東のバラエティとは明らかに一線を画してます。

 

 
勝負自体も番組的には流石に西田を残したい空気があり、審査員の板尾もドローを連発する中で、粘って寄り切った田島が見事でした。

 

 

ちなみに…その後に行われた…肝心のDB対決がそーでもなかったというのもリアルで良かったですw

 

 
さて序盤でちょっと苦言…

番組から指示があったのか、出演者自身が空気を読んだのか…、10戦目前後でロングコートダディ堂前、ミサイルマン岩部、藤崎マーケット田崎(「ラララライ」のイメージでいると痛い目にあう位ガチ面白い芸人になってます)など、通常回レギュラーの実力者同士が戦って数を減らし、さらにその対決がカットされるという悲しい出来事が起こります。

 
冒頭に、特番のつまらなさが”なくはない”と書いたのがここ。
 

 
んーー「構成」としてみれば、仕方ないとはいえなぁ…

 
ファンとしては「堂前VS狩野」のように、有名とは言い難いレギュラーの実力者達がメジャー芸人を一蹴する快感を期待してると思うんだよなぁ…涙
 

 

 

 
ただ、西田の番狂わせを除けば、序盤を見ただけでレギュラー関西組とその他の芸人にスキル差があるのは明らか。ネタの精度、瞬発力が素人目にも圧倒的に違います。

完全に『人気のセ・実力のパ』状態

 

 

 
なので普通に進行すると、確実に後半がほぼレギュラー放送回となっちゃう。
だから”それは流石にマズい”、という判断は至極当然だとは思いますが…

 

 

 
さて、勝負は中盤。

ここで意外な2名が爆調します。

ザブングル加藤納言・薄幸

 

前回は西田相手に“滑った笑い”すら取れずに散った加藤、よほど悔しかったのか明らかにメチャメチャ準備してきたネタで原口あきまさを撃破。

原口が本戦で一度もモノマネをせずに終わるのも座王のリアル。

 

加藤は次戦でベジータに敗れましたが、ここでもかなりい働きをしていました。

 

 

そして納言・薄幸…ごめんなさい…彼女を甘く見てました…

若手芸人が山ほどいる中で、”出てくる”人には根っこの力があることを再認識しましたね。

 

霜降り明星・せいや、そしてなんとずん飯尾を撃破

 

 
というか薄幸みたいな若手と飯尾がガチでやりあう、というだけで相当面白いわけですよ。

 

逆に滑った飯尾を薄幸がフォローするという画が微笑ましかったです。
 

 

ちなみにこの辺りで「FUJIWARA原西VSウド鈴木」のギャグ対決という大ベテラン同士の名勝負もありました。

 

 

ただ今回のスペシャル、そのガチさゆえに先述の飯尾、ウドやフット岩尾など、名前も実力もあるベテランが普通に椅子取りゲームを勝ち進んでしまったため、後半まで戦えずに残ってしまいイマイチ温まらないまま消えていったのは少し残念でしたね。

 
でもこれもリアル。
 

 

そして勝負は後半。

 

 
後半の主役はモンスターエンジン・西森。

僕ら世代だとモンスターエンジンって『神々の遊び~』ていうネタが印象的で”尖ったコント”をするスタイリッシュなコンビ、今でいえばジャルジャルみたいな感じだと思うんですが、そのイメージでいると…

 

現在の姿にマジでビビります

 

メチャメチャフツーの、いや…普通以上に老けたオジサン

 

ただし、笑いのキレは落ちてません。
爆発力こそありませんが、正統派な大喜利が見どころの良プレイヤー。

 

この西森が堅実な回答で勝ち進みます。

 

 
ただね…これも座王の”ガチ”というか…

 

 

序盤で若手の実力者が潰しあい、メジャーなベテラン勢が暖まらないまま消え、霜降りやカミナリ、薄幸など旬な芸人が力尽きた結果…後半…

 

 
地味なオッサンの集まり

 

 
と化します。

 

 

残り3人の時点で、残ってるのはベジータと先述のモンスターエンジン西森、そしてザ・プラン9のお~い!久馬。

「お~い!久馬」氏は関西では知られた存在らしいですが、関東在住の僕はこの番組で初めて知りました。
通常回では主に審査員をやっている人。

見た目はただの人のいいオジサンです。

 

ベジータのコスプレしたオッサンと地味なオッサンふたり…

 

最高に面白いんですけどね。

 

 
画的には完全にベジータ頼り
 

 

空気的にも”ベジータ優勝”が出来上がってます。

 
空気を”壊す”役割のザコシショウが負けた時点で、他の出演者は”空気を読めるベテラン”だけなので周囲もベジータ優勝からシナリオを逆算し始める感じになってきます。

 

 
がっ!!

 

 
ここで肝心のベジータがそのプレッシャーに緊張し、噛みはじめネタのテンポも悪くなってくるという。

 

 
いやーーリアル。

 
こうなるともうドキュメント。

 

 

とはいえそのプレッシャーに負けず、敗者席やMCのサポートも受けつつも、ギリ踏みとどまって優勝したベジータは見事でした。

 

 

というわけで、『座王』新春特番、人気番組になったが故の弊害を若干感じつつ、あと僕の”推し”である蛙亭・岩倉サマが出演しなかったことに寂しさを覚えつつも、年末年始の特番全体を見回しても”2時間あっという間だったなぁ”なんて思える番組はほかに無いわけで。

 

やっぱ”サイコー”という言葉で締めるしかないですね。

 

 
最後に、この番組の”裏見どころ”として、実力も知名度もあるのに、その回に全くフィットせず”何もせずに終わる”のが逆に面白いって人がいるのですが、今回のそれはダントツで霜降り明星・粗品ということをお伝えして終わりとさせていただきます。

 
 

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