音楽とかギターとか育児とかテキトーに

どこぞの馬の骨が、ダラダラと浅い知識を殴り書くブログ。

Other

用心棒日月抄

bundan_mark

 
 

剣客もの長編の代表作。忠臣蔵をも取り込んだ練られたストーリーが秀逸

  • 完成度:★★★★☆
  • 歴史度:★★★☆☆
  • 人情度:★★★★☆
  • 殺陣度:★★★★
  • 初心者向け:★★★★★
  • マニアック:★★☆☆☆

藤沢周平の代表作のひとつ、『蝉しぐれ』を読んで面白いと感じたら次はこれかな、という作品だと思います。

藩の陰謀に巻き込まれ余儀なく脱藩し江戸に逃れた浪人、青江又八郎が準主役の相棒、細谷源太夫と共に用心棒として様々な場面で活躍していきます。
短編連作なのでリズムが良く、殺陣のシーンもふんだんに出てくるので“剣客もの”の醍醐味が味わえますね。

現代でいえば「地方で問題起こして地元にいられなくなった若者が東京に逃げてきて、フリーターとしてガテン系のバイトをしながら食いつなぐ」とかそんな感じでしょうかw
いつの世も生きていくのは大変です…

本線に並行して『忠臣蔵』で知られる赤穂浪士の討ち入りまでの暗躍が描かれ、時に青江・細谷と関わっていくことで、ストーリーに更なる刺激を与えています。
特に赤穂浪士イチの剣客・堀部安兵衛と青江の立ち合いシーンはゾクゾクしますね。藤沢流「大石内蔵助」の描写も見事です。

また、酒好きでだらしないところもあるが、腕は確かで人情に熱い相棒・細谷減太夫、酷い仕事をサラッと押し付けることもあるが、根は面倒見がよいタヌキ面の口入屋(今でいう職安)の吉蔵など、名作に不可欠なキャラの立った脇役陣も素敵。
僕としても品行方正・イケメンな青江よりも、人間臭い細谷に感情移入してしまいますw

さまざまな要素が詰まっていながらも、ストーリーとして破綻せず、軽い感じで読み進められる“娯楽小説の最高峰”と言うべき作品だと思います。

【購入する】

スポンサーリンク

-Other